幸運を招く法則

著書『あなたは絶対!運がいい』『あなたの運はもっとよくなる!』などが累計250万部を超えるベストセラーの人気作家・浅見帆帆子さん。

人生は考え方・行動によっていくらでも変えることができるといいます。浅見さんに学ぶ人生がうまくいく人の条件とは?

人生がうまくいく人の条件として、「いまこの瞬間を楽しむこと」ってすごく大きな要素だと思います。

例えばお客様と会っている時のコーヒーの味一つ、あるいはそこに来るまでの道に咲いていた花一輪にも「おいしいな」「美しいな」と楽しめること。だから夢を叶える秘訣は、ずばりプロセスを楽しむことだと思います。

夢や目標を持つ意味は、それを達成することだけではなくて、半分はその途中で起こる出来事や人との出会いによって自分を成長させることにあるんですよね。夢や目標って達成することにこだわり過ぎると、それに執着してしまって、逆に遠のいていくんです。

「この数字を達成しないとダメな人間だ」とか「この夢が叶わないと幸せになれない」と思い込んでしまって息苦しくなる。そう思ってしまった瞬間にワクワクしなくなり、その苦しいイメージを引き寄せ始めるんです。

最近よく「浅見さんって全然マイナスのことを考えないんですか」と聞かれるのですが、私も人間なので「こうなったらどうしよう」と思うことはあります(笑)感情がマイナスに振れた時、プラスに持っていく工夫を自分ですることが大事だと思うんです。

尊敬する人に会いに行くとか、元気になる音楽を聴くとか、好きな映画を見るとか、何でもいいんです。強運な人は共通してみんな平常心ですが、それはマイナス感情を抱かないのではなく、自分で自分の心をこまめにケアして、プラスにする努力をしていると思います。

これは本の中にも書いたのですが、いいことが続いた後には必ず悪いことがやってくると思っている人って結構多いんですよね。でも、運は上がったから下がるというものではありません。もし、いいことの後に悪いことが起こるとしたら、たぶん次の3つの理由ですね。

・次は悪いことが起こるのではないかと自分で思っている
・よいことが起こったのは、すべて自分の力だと思って感謝が足りない
・何かを犠牲にして我慢したからこそ、うまくいったと思っている
 (そう思い込んでいると、犠牲がなくてはうまくいかない人生になる)

高いレベルで生きている人ほど「幸せ感度」が高いんですよね。何でもありがたいと感じられるからこそ、小さな危険信号にもすぐに気がついて、「これを通して自分に何かを教えてくれているんだ。こんなに早くに気がつけてよかった」と思えるんです。

※月刊『致知』2010年4月号「発展繁栄の法則」より一部抜粋・編集したものです。