二度とない人生を、いかに生きるか

職業に上下もなければ貴賤もない。
世のため人のために役立つことなら、
何をしようと自由である。

しかしどうせやるなら覚悟を決めて十年やる。
すると二十からでも三十までには
ひと仕事できるものである。
それから十年本気でやる。

すると四十までに頭をあげるものだが、
それでいい気にならずにまた十年頑張る。

すると、五十までには群をぬく。
しかし五十の声をきいた時には、
大抵のものが息をぬくが、それがいけない。

「これからが仕上げだ」と、新しい気持ちで
また十年頑張る。

すると六十ともなれば、
もう相当に実を結ぶだろう。

だが、月並(つきなみ)の人間はこの辺で
楽隠居がしたくなるが、それから十年頑張る。

すると、七十の祝は
盛んにやってもらえるだろう。
しかし、それからまた、十年頑張る。

すると、このコースが人生で一番おもしろい。

◆国民教育の師父・森信三先生が
私たちに語りかける「真の生き方」とは
『人生二度なし』(森信三・著)より


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