【今日の名言】樋口 一葉(小説家)
切ない恋の心は尊きこと、まるで神のようです。
恋とは尊く、あさましく、無残なものです。
世の中にある可笑しくて、あやしく、のどかで、やわらかで、悲しく、おもしろいものとは、恋でしょう。
恐ろしきは、涙の後の女子(おんな)心なり。
色に迷う人は迷えばいい。情に狂う人は狂えばいい。この世で一歩でも天に近づけば、自然と天が機会を与えてくれるでしょうから。
心に偽りはないし、心は動くものでもありません。動くものは情です。この涙も、この笑みも、心の底から出てきたものであり、情に動かされてできたもの、情が形となったものなのです。
自身が丸くならなければ、思うことは実現できない。
身を捨てたつもりになれば、世の中のこと、なにも恐ろしいことはない。
行く川の水のように、人生にも順調なときと停滞するときがあるでしょう。悪いことばかりではありません。
上っていく道のりはたとえ違っても、最後にたどり着くところは、自分も人も同じではないでしょうか。
皆さまが野辺をそぞろ歩いておいでのときには、蝶にでもなってお袖のあたりに戯れまつわりましょう。
この世が滅びない限り、私の詩は人の命となっていくでしょう。
※樋口一葉は明治29年11月23日、肺結核により24歳で短い生涯を終えました。
