【ぶれないこと、群れないこと、付和雷同しないこと】
高野てるみ氏の心に響く言葉より…
《仕事を続ける力は、「少女力」の精神と「孤独力」という武器》
ココ・シャネルがいかに偉大な女性であったかということよりも、少女のような目線を失わなかったことこそ、注目に値するところなのです。
「わたしがやってきたことは、みんな子どものような無邪気さでやったことなの。」
という言葉がありますが、生涯錆びつかせなかかった、彼女の「少女精神」。
大人(男性社会)が作り上げた世界におもねらず、妥協を許さず、厳しい子ども時代にもめげず、大人の女性となるも異性に媚(こ)びることなく、人を恨んだり、羨(うらや)んだりしない、凛とした高潔さ。
これらを貫いて生きてこられたことは、まさに彼女の言う、「少女力」を生涯失わず、発揮したいということでしょう。
それなら、だからこそ、誰もが挑戦すれば成功のチャンスがあり、なのです。
加えて彼女が生涯を通じて手にした確たることが、仕事に必要なのは「孤独力」であること。
世の価値基準を当てはめられたら、恵まれなかったと思われがちな彼女の子ども時代。
それはシャネルにとっては「負」の要素ではないかと思われがちです。
ところが、彼女自身が世の中に出て感じ得た「負のパワー」とは、実は、不幸な境遇や出自を超えた、成功してからでもなお、こうむりかねない人々の妬(ねた)み、嫉(そね)み、恨み、羨(うらや)みなどではなかったかと思えます。
この「負のパワー」こそ前向きな姿勢や精神を削(そ)ぐものであり、全身を阻むもの。
そのパワーを振り払える力があれば、くじけず、めげず、妥協のない仕事も人生も実現できるはずということになるのです。
そこで彼女が信じて身につけたのが、「孤独力」。
ぶれないこと、群れないこと、付和雷同しないこと、などなど。
今の時代にこそ、最強の武器になりそうです。
『仕事と人生がもっと輝く ココ・シャネルの言葉』イースト・プレス
「少女力」とは、「幼心(おさなごころ)」であり、子どものような「ときめく心」。
小さな子どもが、次の日になにか楽しいイベントがあるようなとき、「ワクワクドキドキして眠れない」というようなこと。
しかし、大人になるにつれ、その感動はうすれ、ときめくことが少なくなってくる。
「すなほなる をさな心を いつとなく 忘れはつるが 惜しくもあるかな」
明治天皇の御製だ。
大人になると、素直な心を失ってしまいがちだ。
素直な心は、幼心(おさなごころ)でもある。
子どもの頃は、好奇心があり、何も見ても「ハッと驚く」感性を持っている。
そして、毎日をワクワクドキドキして過ごす。
子供っぽさを忘れることはとても惜しいこと。
そして、「幼心 」と同時に、「孤独力」も必要だ。
「孤独力」は自律した大人だけが持てるもの。
自律した大人は、「ぶれない」「群れない」「付和雷同しない」。
真の大人は…
人から嫉妬されたとしても、人を嫉妬しない。
人から恨まれたとしても、人を恨まない。
そして、羨まない。
「ぶれないこと、群れないこと、付和雷同しないこと」
いつまでも、子供のような幼心を忘れない真の大人になりたい。