【だめなら逃げてみる】
漫画原作者、小池一夫氏の心に響く言葉より…
◆「自分の身は自分で守る」と常に意識していないと、物事が悪いほうに進んでいても鈍感になりがちだ。
誰かがどうにかしてくれるだろうという甘い考えは捨てるべき。
誰かの「大丈夫」にすがりたくなるけれど、自分の身を守れるのは自分しかいない。
結局は、自分自身を信じるしかない。
◆人生がつらくなる最も大きな原因の一つが「自信をなくすこと」だ。
自信をなくしている自分は脆(もろ)く弱い。
なんにでも傷つき、さらに自信を失う。
だから、あなたの周りで、あなたの自信をなくそうとする人がいたら、今すぐに距離を置くのだ。
自分の言いなりにしたいか、潰そうとしているかのどっちかだから。
◆悪意を向けて来る人は無視していいんだよ。
嫌な思いをしたり傷ついたりしたら、正に相手の思うつぼ。
これは、過去のことも同じ。
過去のことで今苦しんでいたら、今の自分がもったいない。
悪意のある人に、やさしいあなたが負けるはずがない。
悪意のある人は自分自身も悪意に毒されて苦しんでいる人だから。
◆「一緒にいるべきではない人」は、人生に確実にいる。
一緒にいてその時は楽しくても、あとから考えてみると、自分がしんどかったり、損ばかりしたり。
後味の悪い人には近づかないに限る。
近づかなければ係わらずに済む。
たとえその人が肉親であれ、近しい人であれ、心の距離感・態度の距離感をとるのだ。
◆そして、「一緒にいるべきではなかった人」から離れたあとは、その人の悪口を言わないこと。
それはまだ、その人に拘泥(こうでい)している証拠だし、その人と同じレベルにまだいるということだから。
◆色々な執着を捨てて、潔い人になりたいと思う。
潔い人であると決めたら、余計な心配のタネが消えて気持ちがスッと軽くなる。
あきらめることとは違う。
ただ、潔くあろうと思う。
『だめなら逃げてみる』ぽぷら社
小池氏は本書の「まえがき」にこんなことを書いている。
『時には逃げ出してみる。
時には頑張ることを休んでみる。
時には忘れてみる。
逃げ出さないことは確かに立派だけれど、逃げ出さなくてはならない時は確実にあります。
そして、逃げ出した自分を決して責めないでください。
また正しい方向へ一歩進むための、休息なのですから。』
「真面目すぎる人」や、俗に「いい人」と言われる人は、逃げたり、かわしたりすることが苦手だ。
ひとつの道をどうにもならないところまで進んでしまい、病気になったり、自らを傷つけてしまったりする。
道は、ひとつだけでなく、無限にあるのに、その一つの道しか見えなくなってしまう。
心のキャパシティを越えると、身体が自動停止してしまう。
それが病気だ。
時には、逃げ出したり、休んだり、忘れたりすることはとても大事なこと。