人生というもの…

いくつになってもわからないというのが人生というものである。世の中というものである。それならば手さぐりで歩むほか道はあるまい。わからない人生を、わかったようなつもりでも歩むほど危険なことはない。わからない世の中を、みんなに教えられ、みんなに手をひかれつつ、一歩一歩踏みしめて行くことである。謙虚に、そして真剣に。おたがいに人生を手さぐりで歩んでいきたいものである。

               松下幸之助