「感動することをやめた人」茂木健一郎氏

「感動することをやめた人」

茂木健一郎氏の心に響く言葉より…

「感動することをやめた人は、生きていないのと同じことである」

これは、相対性理論を発見した、20世紀最大の天才科学者と言われている

アインシュタインが残した言葉です。

人は生きていく中で、実に多くのものに出会っています。

たくさんの人たちに出会い、初めての街や風景に出会い、味わったことのない美味に出会う。

その一つ一つに感動を覚えることで、人生はキラキラと輝いてくる。

もしも目の前にある新しい出会いに気づかなかったら、

せっかくの新しい発見に感動することがなかったら、私たち人間はたちまち輝きを失ってしまう。

ただ肉体が活動しているだけで、精神は死んでしまっている。

それはもう、人間として生きていることにはならない。

アインシュタインはそう言いたかったのでしょう。

今私たちが生きているこの世界。

もっと広い言葉を使うなら、この宇宙。

その中でいろんな物事に目を向けて、新しい見方を得ていく。

それこそが「感動」であると私は思います。

そしてそのために必要なのが創造性です。

人間は創造的に生きることで、「感動」という人間にしか味わえないものを手に入れることができるのです。

私たちが「生きている」ということは、すなわち何かを創造し続けていることなのです。

何もそれは芸術的なことでなくてもかまわない。

大そうなものを創造することではない。

日々の暮らしの中で私たちは何かを生み出し、そして変化し続けている。

だからこそ、人生は刺激に満ち満ちている。

アインシュタインが言うように、創造的であること、いろんなものに感動しながら

常に新鮮な気持で生きていくということは、実は「生きること」そのものであるのです。

◇『感動する脳』PHP文庫

人は、ワクワクドキドキする心や好奇心を失ったとき、子ども心を失い、感動しなくなる。

子どもは、感動する名人だ。

大人は、理性や知性ばかりを磨き続けることにより、感動という、感性が鈍くなる。

感動とは、理屈や知識ではなく、感じて動くものだからだ。

「人間の衰退は感性の磨耗(まもう)から始まる。感動なき民族は滅びる」

とは、行徳哲男師の言葉だ。

毎日の日常の中で、どんな些細なことでもいい、小さな発見や、創造や、工夫がある人は、

老いることがない。

たとえ毎日見慣れた物であっても、新たな見方をすることで、まったく新しい何かが見えることがある。

それも一つの創造だ。

いくつになっても、新鮮な気持で、何かに感動できる人でありたい。

※【人の心に灯をともす】より