「あなたが一番敬う人は、あなた自身です」藤村正宏氏

「あなたが一番敬う人は、あなた自身です」
これって、ちょっと不思議に聞こえるかもしれません。
だって、敬うって言葉を使うとき、ふつうは親とか先生とか、尊敬する誰かを思い浮かべるでしょう?
でもね、自分を敬わないまま誰かを敬おうとすると、どこかで無理が出てくる。
気づいたら「なんか違うなあ」って、妙なところに迷い込んでしまうんです。

たとえば仕事場。
自分をおとしめてまで「すごいですね」なんて言い続けていると、ある日ふっと空虚さに襲われる。
逆に、自分の存在をちゃんと大事にできていれば、相手を素直に尊敬できるんです。
「あなたはあなたで素晴らしい、そして僕も僕で悪くない」っていう目線。
そこから生まれる関係は、ずっと健やかです。

人間関係も同じ。
「自分なんて」と思いながら誰かに尽くすと、その尽くし方はちょっと歪んでしまう。
でも、自分を敬う気持ちがあると、「ありがとう」や「ごめんね」も自然に言える。
自分を軽んじていたら出てこない言葉です。

だからこそ、歩き出すときに一番大切なのは「まず自分を敬うこと」。
それを忘れると、道を間違えて、行き先は妙に居心地の悪い場所になってしまう。

あなたが一番敬うべき人は、やっぱりあなた自身。
その認識から歩き出せば、きっと着く場所も心地いいところになります。