温かい社会をつくるためにできること

社員の心の荒(すさ)みをなくしたいと
イエローハット創業時から
黙々と掃除の実践を続けてきた、
鍵山秀三郎さん。

その掃除の実践の輪が
大きく広がっていく中で、
鍵山さんの思いも
日本社会全体から心の荒みを
なくしたいという
大きな願いへと膨らんでいきました。

成人の日を迎える今日
日本の社会を少しでもよくしたい、
そんな思いがたくさんつまった
「巻頭の言葉」から、その一部を
みなさんにお届けします。

 

昔の人は、「私」よりも
「公」を優先しました。

貧しい中でも、道普請など公共の仕事にも
当たり前のように参加していました。

しかし現在はすべてを行政に依存し、
それに伴い私的な欲望が膨らむ一方です。

社会の絆が断ち切られ、
善良な人までが悪いほうへ
引きずられているように思えてなりません。

フランスの文学者、ラ・ロシュフーコーは、

「人生は一大事によって
変わるものではない。
日々の小さな出来事が
思わしくいったか、
いかないかによって決まるものだ」

と説いています。

確かに、私もこれまで命に関わるような
大事件に何度も遭ってきましたが、
意外にもそれによって
心が荒れることはありませんでした。

むしろ、靴の踵を踏まれたとか、
すれ違いざまにぶつかったといった、
日常の些細なことで
人は心を荒ませるものです。

心の荒みは人から人へ伝染し、
社会を乱し、人類を崩壊にも
追いやる恐ろしい力があります。

一人ひとりが小さなことにも
気を配って公の心を取り戻すことで、
この社会から心の荒みが
なくなることを願ってやみません。

鍵山秀三郎
(日本を美しくする会相談役)

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